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クレームマネジメント・マトリクス

クレームを下さるお客様は、あなたのお店や会社を救う大切な資源です。

ほとんどのお客様は不満や苦情があったとしても、クレームを付けることはありません。何も言わずにあなたの会社やお店から足を遠ざかっていくだけなのです。

確かに、クレームが山ほどあるのでは、商品やサービス自体に根本的な問題点があるので、抜本的な対応が必要ですが、そのようなことはまずないでしょう。商品やサービスに致命的な欠陥があるお店や会社はそもそも存続していないでしょうから。

下に示したマトリックスは「お客様のクレームのあり・なし」と「商品サービスの欠陥のあり・なし」によって4つのグループを作ったものです。「商品サービスには欠陥はないが、お客様からクレームを受ける」場合には、接客サービスをより向上させる努力が必要であるということですから、顧客満足のサービス教育を強化していけばいいでしょう。また、「商品サービスに欠陥があり、お客様からクレームを受ける」場合は、実に当たり前の状況なので、全般的改善を行う必要があります。問題は「商品サービスに欠陥があるが、お客様のクレームがない」場合です。現実にお店、会社には商品サービスに問題があるにもかかわらず、お客様はなんともいってくれないのです。この時にはクレーム掘り起こしをしなければいけません。

○商品サービスに欠陥があるのにクレームなし:クレームが掘り起こせていない○商品サービスに欠陥がありクレームあり:全般的な改善を行う必要○商品サービスに欠陥がなくクレームなし:商品サービスの品質はよいが、さらに努力を○商品サービスに欠陥がないのにクレームあり:お客様の扱い・対応に欠陥がある可能性あり

何も言わずに立ち去るお客様からどうやってクレームを掘り起こして、商品サービスを改善に結び付けていくためにはどうしたらよいでしょうか。クレームをつけやすい「クレーム環境」を整備することを考えてみましょう。